モルディブ紀行 モルディブ後編

Maldives, Jan.-Feb. 2000.



モルディブ紀行 モルディブ前編より



−4日目−
Taj Lagoon Resort

−Dive2−

リゾートに入ってはや3回目の朝。今日の午前中は昨日に続いて体験ダイビングをするので、そそくさと準備をしてダイビングセンターに向かう。3回目のダイブはボートダイビングで、インストラクターのJunkoのほか、ライセンスを持っている人達とも一緒に潜るのである。マスクやフィンなどの自分の機材をもってドーニと呼ばれる木造の舟に乗る。重い空気ボンベだけは既にドーニに積まれていたのはさずがリゾートというべきか。我々を含めたダイバーを乗せたドーニは、タートルポイントと呼ばれるダイビングスポットに向かう。


船から海に入るには、装備をつけて船の縁に立ち、右手にレギュレータとマスクを押え左手で予備のレギュレータを押えて、前に大きく一歩踏み出すようにして飛び込むというより落ちるように入る。このように言葉にするととても簡単だけど、現実はなかなか難しい。というのは飛び込む場所ではかなりの波があり、この揺れで支えがない状態では立っていられないのである。そのうえ飛び込む位置には、右側にしか支えにできるものがない。でもって自分流に勝手に解釈して、左手にレギュレータとマスクを押えて前に踏み出す。落ち着いて考えると、踏み出し始めてからマスクとレギュレータを押えれば間に合うはずなのだが。


水深10mぐらいまで潜ると、いままでと比べものにならないくらいの魚の数。珊瑚礁の周りには、もう種類が多過ぎてなにが何やらわからないほどの種類でまるで覚えられない。ダイビング中には、ポイントの名前どおり数匹の海がめとも出会ことができる。海がめはゆったりと泳いでいたり珊瑚礁に頭を突っ込んで休んでいたりと、いろんな様子を見せてくれる。

途中、同じように体験ダイブしているカップルが、インストラクターを中心にして3人で手をつないでいるのが見える。あんなに他人と近くに入れるのはうまいのかなと思っていたのだが、実は手をつないでいないとバランスが取れなかったらしい。ということは二人の手を引いてバランスをとって潜っているインストラクラーは、無茶苦茶上手ってことなんですね。


昼食後は水上バルコニーで、ダイビングスクールで借りてきた魚の図鑑などを読んだり、近付いてきた魚やイカを眺めたりしてゆったりと過ごす。時間はほんとうにゆっくり流れていく。

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退屈になったのでマリンジェット(水上バイク)に乗りに行くが、潮が引いているから駄目、明日の朝にまた来い(と理解した)とのこと。

夕方はビーチでチェアに座りながら、ゆっくり沈んでゆく夕日を見る。


夕食後、アクロバットショーを見るためにロビーのソファーに座る。オーダーを取りにきたので、フローズンカクテルがないかと聞くと、お勧めのものがあるそうでそれを頼む。出てきたのはクリームを使ったカクテルなのだが、私には甘過ぎて好みではない。単純にフローズンマルガリータなどを頼んだ方が良かったかな?

このカクテルを飲みながら、父と息子らしい二人のアクロバットショーを見る。内容はそれなりだが、寛ぎながら見られるので快適である。


−5日目−
Taj Lagoon Resort

今日はホテルのエスカレーションのひとつ、アイランドホッピング(島巡りと訳すのがいいのかな?)の予約をした日である。この集合時間に合わせて、レストランが開くと同時に朝食を取る。


スピードボートに乗り、まずは、Dhigufinolhu Island Resortを目指す。ここは3つの島を長い木造の桟橋でつないだリゾートで、3つの島の中央にある船つき場でボートから降りる。我々が自由に歩けるのは3つの島のうち1つ。この島の桟橋と反対側のビーチで、5〜6cmくらいの鮫らしき姿をみる。私は鮫と信じているのだが.....

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次は現地の人が住む Gulhi と呼ばれる漁民の村に向かう。ここま、モスクを中心に石造りの家が並ぶ。

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数少ない現金収入にするためか小さな女の子までもが道端に座り、きれいな貝殻や使用済みテレホンカードを売っている。その内の一人、6才くらいの女の子が案内してくれた場所は学校で、記念にと教室の中や中庭も撮影。お礼のつもりも兼ねて、使用済みのテレホンカードの中で一番きれいなのを、1ドルで買う。

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もちろんお店を構えたお土産屋もある。この中の1件に入ると、ここの主人らしき女の一がプレゼントだと使用済みテレホンカードをくれた。それはさっき女の子から1ドルで買ったものとほとんど同じものである。お土産屋を何件かまわった後、Tシャツとコインセットをあわせて値切って10ドルで買う。


次に向かったのはシュノーケリングを楽しむにいい隣のリゾート。そこはビーチからほんの距離から珊瑚礁が続いている。さらに50mくらい沖に向かって泳ぐと、急激に水深が深くなるリーフエッジ。そこには色とりどりの魚の他、なんとおおきなナポレオンフィッシュがいるではないか。このシュノーケリングも、ダイビングしているのと変わらない数の魚と出会う。本格的なシュノーケリングは初めてだけど、とても楽しい。


−Dive3−

アイランドホッピングから帰ってくると、急いで昼食を済ませ、すぐにファンダイビングをするためにダイビングスクールに向かう。

空気の減りが早い私用にと、大きな空気ボンベが用意されている。おそらく、インストラクターのJunkoさんの心使いなんでしょう。これで海中で心おきなく呼吸もマスククリアもできる。そそくさと準備をしてから、今日のポイント Cathdral Point に向かう。

リーフエッジから2mも離れると潮の流れがかなり早い。まったくフィンを動かさなくても、どんどん先に流されていく。逆向きに泳いで戻ってくるのだが、これがなかなか前に進まなくてかなり疲れる。潮の流れに乗り Caves と呼ばれるポイント付近まで潜って、いや流されてから浮上する。2回目のボートダイブとなるとだいぶ慣れてきて、ダイビング中に周りを観察する余裕も出てくる。いろんなきれいな魚を見たり、パディの他一緒に潜っている4人がどこにいてどうしているかも分かる。Junko さんがが気づかなかった海がめもしっかりと目撃。たぶん、初心者の我々のお守りで大変だったのでしょう。感謝感謝。

浮上後ドーニに乗り、後はリゾートに戻るだけ、のはずがドーニのエンジンが動かない。インストラクターは落ち着いるから故障は良くある事なんだと思いつつも、我々は待つ以外何もできない。舟のスタップがエンジンルーム(?)から海水をかき出すなど対応して、しばらくしてからやっとエンジンが動き出す。あとはリーフの隙間を縫ってホテルに向かう。


夕食後、ホテルのお土産屋に入ってめぼしいものはないかと店の中を見回っていると、店のスタッフが私に向かってシンガポール人かと聞いてくる。日本人も見なれているはずなのに、どうして間違われるのだろう。私は、東南アジア系の顔立ちなんだろうか?

コーラルリーフ(レシピは失念)というカクテルを飲みながら、モルジビアンダンスショーを楽しむ。ゆったりしたダンスから激しいのもいろいろあり、お客を舞台に誘ったりしてとてもノリがいい。デジカメで撮影したのだけど、画面が暗過ぎて失敗。ちと残念。


−6日目−
Taj Lagoon Resort

飛行機に乗る前の24時間は、スクーバダイビングができないので、この日は取り立ててしたい事がないのである。こんなことなら初日からダイビングしていたら、ライセンスも取る事ができたかも、と思っても後の祭り。あまり時間を持て余してしてもつまらないので、10時頃に水上バイクの借りにいく。が、同じように考える人が多くしばらく借りれないとのこと。11時頃なら大丈夫というので、11時にもう一度来ると言ってその場を離れる。


11時に再び行くと、同じホテルスタッフに水上バイクは今から親子連れが乗ると言う。我々は、あなたが11時に来いと言ったから11時に来たんだ、と伝えて我々が乗ることができた。いいかげんな仕事をしているスタッフである。

肝心の水上バイクは、アクセルを閉じるとバランスが難しく、開ける今度は波でバイクが跳ねてこれまたこけそうに思う。そう簡単にはこけないとは思うけど、水中にこけるのも嫌なんで、ほどほどに楽しむ。少し沖を行ったり来たりするだけなので、15分ほどでビーチに返ってくる。一人だったらもっと無茶しても良かったかな :-)


午後になると、相方はインドマッサージを体験しに行く。後で聞くところによれば、一糸まとわぬ姿になりオイルを塗るようなマッサージらしい。その間、私はコテージで海をみながらぼーっと過ごす。空いた時間で、Junko さんのゲストブックに我々のメッセージを残す。何を書いたか直接現地まで行って、このページのURLを探して下さい。

夕方にダイビングセンターに行き、メッセージを残したゲストブックを返す。Junko さんは、ほんと気さくでいい人で、彼女のお蔭でダイビングが楽しめました。
(もしゲストブックに書いたURLを見て来た人がいればメイルでも下さい!)


夕食前に荷作りをして夕食に行く時に荷物をコテージの前に出して置く。そうしておくと何も指示しなくても、ポーターが荷物を船まで運んでくれるのです。海で隔離されたリゾートとはいえ、盗難に備えて貴重品は自分達で持って行く。


ロビーで待っていると、ボート出発すると呼びかけられ、来る時と同じようなスピードボートに乗ってリゾートを離れる。ダイビングのインストラクターJunkoと、日本人スタッフMomoが見送りに来てくれる。やはりこういう見送りをしてもらえるのは嬉しいですね。

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十数分の航行で船はマーレ空港に到着。すぐに数人のポーターが流れ作業のように全員の荷物を下ろしてくれ、チップも渡す暇もない。自分たちの荷物を確認してから空港のカウンターにはどう行くのか見渡していると、我々のツアー(プレイガイド)だけが現地スタッフの出迎えが来ている。片言の日本語で案内され、カートに荷物をつんでチェックインの列に並んでくれる。同じ船の他の日本人ツアー客は、自分たちで並んでいるのを横目に、椅子に座ってチェックインが始まるのを待つ。

飛行機のチェックインをし、モルディブを出国した後は後は、時間潰しにと免税店を巡る。驚いたことにリゾートの売店や漁民の島よりも安いものが多いうえに、民芸品ではディスカウントしてくれるものまであるではないか。お土産として紅茶を何種類かと、自分達用としてカレー粉、Tシャツ、バスマットなどいくつか買う。
(フレーバーティーは匂いがいいものの味がいまいち)


改めて我々が乗る飛行機の時間を確認すると、2時間ほど遅れるという表示が。どうしようもないので適当な椅子に座ってぼんやりと待っていると、マレーシア航空関係らしい人が歩きながら、飛行機が遅れているのでカフェテリアで航空券を見せると無料でドリンクをサービスする、と英語で言っている。これは飲まねばとカフェテリアに入ってみるが、コーヒー、紅茶と缶ジュースぐらいしか品揃えがない。適当な缶ジュースをもらい、本来は我々の飛行機より後のシンガポール航空が飛んでいくのを窓から眺めたりして時間を潰す。

2時間遅れで飛行機に乗る頃には強い雨が降おり、滞在中に雨がふらなくて良かったと思いながら機内に乗り込む。


モルディブ紀行 マレーシア編につづく



Written by Yasushi@tierra.ne.jp.