オーストラリア単独旅行記(その3)

メルボルン/グレートオーシャンロード編
97/08/14 - 08/17


−9日目−
Melborune

朝8時頃、メルボルンのSpencer Street Stationに到着。さっそく市内の観光情報のパンフレットを集めようとするが、この駅にあるインフォメーションにはパンフレットが少ない。情報不足なので地球の歩き方を参考に、観光局のインフォメーションに向かって歩き出す。

駅を出て歩き出すと、トラムと呼ばれる路面電車が縦横に走っているのがよくわかる。が、しばらく歩いても目的の観光局は見つけられない。時間が早くて開いていないにしても看板くらいはあるはずと思ってみても、やっぱりわからない。重い荷物を持って歩くのはくたびれるので、探すのを諦めて、Queesbarry St. にあるYHに向かうことにした。


近くの Flinder Street Station まで歩いて、窓口で1日券を買い、ルート55のトラムに乗車。市街は信号や乗降客が多くトラムのスピードも遅いので。ストリート名などの看板から地図上での自分の位置を見つけるのは難しくない。が、徐々に交差する通りの数が減り、スピードが早くなってくると、場所が分かりにくくなってくる。案の定、1駅行き過ぎてから下車。行き過ぎたといっても、駅間は2〜3百m程度なので、少し歩いて戻ればいいだけである。

YHAの地図を頼りにYHに到着し、早速チェックインする。予約してあると伝えるが、見せられた予約リストには載っていない。いつ予約したのかという問に、"The day after yesterday." と堂々と答える。なにかおかしいと感じて良く考えると、昨日の次の日って今日じゃないか。すぐに "2 days ago"といい直す。結局、予約が通っていなくても泊まれ問題にはならなかった。でも、このようなとっさの質問にも、うまく答えらたいと思う。もし、泊まれないということになれば、ここ交渉が始まるのだし....

荷物を部屋に置き、シャワーを浴びたあと、市街観光に出かける。トラムを乗り継ぎコモパークに向かう。ここの公園を歩いたものの。天気が悪かったせいかあまり印象に残っていない。

帰りには、サウスヤワからフレンダーSt.駅まで、電車を利用しようと、改札に向かう。チケット売場らしい窓口とキオスクのような売店の間を通り抜けると、そこはホームをつなぐ通路。改札もなくホームに降りて、来た電車に乗り。Flinder St.駅まで移動する。駅の通路と思ってを歩いていると行きなり一般道に出た。結局、列車を利用している間に、一度も乗車券のチェックをされなかった。

YHに帰るには、まだ早かったので、街中を散策する。と、午前中探していた観光局を発見。中には行ってパンフレットを集めていると、若い男性係員に声を掛けられた。メルボルンでおすすめの場所雨を聞くと、床に地図を広げていろいろ一所懸命かつ親切に教えててもらいました。感謝。感謝。名前を聞いておけば良かったなぁ。

YHに帰って、夕食にYH内のレストランでパスタを頼む。フライドポテトが取り邦題(といっても、小さめ皿に乗るだけだけど)とコーヒーがついて5ドル弱。とてもリーズナブルで、お腹も満足。


−10日目−
Melborune

YHから歩いてクイーンビクトリアマーケットに向かう。ここは大きな敷地に小さな店が、分野別にたくさん集まったマーケット。入ってまず思ったのは果物が、だいたい1kg2ドル前後ととても安い。バナナ、キーウィ、など馴染みのあるものから、得体の知れたいものが盛りだくさん。果物の他にも、皮製品、靴下から工具から携帯電話までいろいろな店があった。ほとんどの店が商品の値段を表示しているのに、なぜかスニーカーの店だけは表示がなかった。

トラムに乗り、Royal Botanic Gardens(参照リンク)に向かう。ここは広々かつ青々とした芝生と、高層ビルのコントラストが奇麗で、池にいる鳥をみながらしばらく寛く。また、公園の中央付近にレインフォレストと呼ばれる、熱帯雨林のような林があり、そこに無数のこうもりがぶら下がっていた。

またまたトラムを利用して、オリンピックスタジアムを目指す。南半球で始めてオリンピックが行なわれたという陸上競技上の客席には、おとがめもなく自由に入れた。といっても、中に誰もいないただの競技場でしかないが。オリンピック記念館のほうは、あまり魅力を感じなかったので、入らずに通りすぎる。

今度は歩いて、近くの全豪オープンのファイナルが行なわれるセンターコートに向かう。センターコートは、客席への一つの入口だけ開いてあり、そこからだけ自由に見れる様になっていた。そこから中を見ると...コンサートの準備をしているようだった。そのまま歩いて鉄道の線路を越え、なんたらパーク(名前失念!)に向かう。確かに奇麗な公園だけど、いままで見てきたのが良過ぎるのか感動は少ない。

知人と夜の6時半にカジノの入口で待ち合わせをしていたので、カジノに向かう。カジノについてびっくり、ホテルやレストラン、映画館などが併設されていて、入口は無数にある。とりあえず建物の正面入口らしきとこで時間まで待つが現れないので、知人の携帯電話に電話を掛ける。話を聞くと、噴水の近くのホテルのロビーにいるとのことだったので、噴水がある建物の反対側に行く。でもいない。もう一度電話を掛けて、見える建物などを伝えると、どうやら反対側の入口にいるらしい。つまりもともといた所から近いところだ。もう一度、建物の端から端まで歩くと、目印の噴水らしきものを見つけた。と、ほどなく知人を出会うことができた。

大きな建物を一周することになったけど、無事に会えて良かった。その後、カジノの建物内のレストランで食事をしていると、会話が弾む。知らない街で人に会うのはとても楽しい。いい経験でした。


−11日目−
Great Ocane Road

約束通り9時前にレンタカー業者が、車を持ってYHに来た。早速国際免許証を見せて契約である。話を聞いて、保険のExceed を200ドルにするために、12ドル/日の追加料金を払うことにした。書類を作った後、実車の運転席に座りエンジンを掛け、おかしなところがなさそうと確認する。最後に車の回りをみてOKを出し、握手を交わして無事契約。

借りた車は大宇自動車のシエロ。いざ走り始めると、日本と同じ左側通行なので、違和感はほどんどないうえに、道自体も広くて走りやすい。


まずは、Geelongを目指すが、日本と比べ行き先表示の看板は大きくて見やすいものの数が少ない。一度看板に気付くのが遅れ、交差点を行き過ぎるがすぐに復帰。一人で地理感のない土地を走るのは心細いもので、有能なナビが欲しい思う。

Geelong から Torquay を経由し、Great Ocane Road の看板を頼りに走る。注意していれば見落すこともない。(参照リンク)

Great Ocane Road の観光スポットにつくと、目の前の風景が壮大すぎて信じられない。理屈では現実とわかっていても、目で見ているものが絵のように感じてしまう。私には言葉や写真では伝え切れない壮大な世界。ほんとうに行って良かったと思う。好きなだけ時間をかけて、Great Ocane Road 見て回ったあと、Warrnamboolに向かう。

Warrnambool の街に近付くと、鯨が見えるビーチに向かって車を走らせる。「地球の歩き方」には鯨の看板に沿って走ればいいとあるが、この看板が小さくて見つけにくく、一人で看板を探しながら走るのは辛いものがある。交差点を2回ほど行き過ぎたりした後は、地元(?)の車が先導するように走ったくれたので、それに着いていって無事到着。

ビーチから沖合いを見ると、白い波が立っているのが見える。これは鯨が泳いでいるために波立っているらしいが、鯨の姿は見えない。たしかに、たまに尾ビレらしきものや、塩吹きらしきものが見えるが、肉眼ではよくわからない。じっくり観察するには双眼鏡が欲しいところ。


日が西に傾き、少しずつ暗くなってくると、鯨も見えにくくなってきた、このままでは満足できないので。翌朝もう一度見に来ようと決めて、車に乗り近くのモーテルを探し始める。

beach から Warrnambool に向かってモーテルを探しながら走ると、道の両側に何件かのモーテルがあるが、看板をみただけではどういう感じのモーテルかさっぱりわからない。どのモーテルがいいのかなぁ、と考えながら走っていると、すぐに街並が途切れてしまう。そう大きな街でないうえに、中心部を通っていないようだ。もう一度もと来た道を引き返し、結局、beach から Warrnambool に向かって始めて見つけたモーテルに車を止める。

空部屋があることを確認し、求められるまま宿泊者カードを書く。そのあと宿泊料金をカードで払おうとしたら、支払は次の日の朝でいいとのこと。田舎だからなのかとてもおおらかだ。近所のスーパーで買いだしをして、モーテルで食べる。またまたビールを飲んで、一日の疲れを癒す。


−12日目−
Great Ocane Road

昨日スーパーで買っておいたパンとジュースで朝食を済ませた後、車に荷物(といってもリュック一つ:-)をつみこんだあとモーテルの支払をする。そのあと、もう一度「鯨」を見に行くため、昨日と同じビーチを目指す。

今回はすぐにビーチについた。が、白波があるので鯨がいるのはよくわかるけれども、昨日より波自体が高く、体や尾はほとんど見えない。しばらく粘ったもののはっきり見えることはなかった。残念である。雨もちらついて来たので諦めて、メルボルンへの帰路につく。

昨日と逆方向に Great Ocane Road を走る。同じ観光場所に景色を見に行っても、日の当たり具合で、まるで別の場所のように見え方が違う。二日続けて同じ場所にいっているのに、少しも退屈しないどころかとても楽しい。


午後5時頃に、メルボルンYHの前に戻ってくる。借りた車に傷をつけていない証拠とするために、車の前と後から写真をとる。そのあと、昨日指示されたとおり、キーをYH内のトラベルカウンターの中に投げ入れた。返却の確認は月曜日の朝だから、そこまでの間になにか起こらないか少し心配である。

とはいうものの、シドニーに帰るバスにのる時間が近付いてくる。予約したFirefryという会社のバスターミナルがあるSpencer St.に向かおうために、近くのトラムの乗り場に行く。時刻表をみるとちょうど出た後のようで次のトラムまで10分以上の時間がある。ならば、無料のCity circleに乗れるところまで歩こうと、Ciryに向かって歩きだす。10分程で目的の駅を見つけたと思ったら、City ciecleのトラムは目の前を走っていく。たしかこのトラムは15分おきだったなぁ、と思い出すと、待つよりも歩く方が早いだろうからまた歩き続ける。

結局YHから歩いて30分程で、Spencer St.のバスターミナルに到着。早速カウンターに行ってチェックインし、座席を指定してもらう。窓側がとれずに通路側になってしまう。しばらくしてバスが到着、パスは恐れていたオンボロではなくなかなか立派なもの。これでいいのかとバスを見ても、何処行きかは表示されていないが、同じように待っていた人の何人かは乗車し始めている。荷物を積んでいる人にシドニー行きかを確認し、安心してこのバスに乗り込む。

出発時間になるとバスの中は満席となる。バスは静かにシドニーに向かって走り出す。となりに座ったのはシドニーのガールフレンドに会いに行くという若者。メルボルンが移民の多い街であることの他、日本の俳句や短歌なんての文字の話をする。もちろんぜんぶ英語なので、聞きとりはもちろんこちらからの説明にも苦労する。語学力がもっとあればもっと旅が楽しくなるのに...

その4へつづく


Tram (参照リンク)

メルボルンの市街地の交通機関として縦横に、トラムと呼ばれる路面電車が走っている。路線の数はとても多く、市民の足として活躍しているようだ。走っているのは、昔ながらの木製のタイプと、新しいタイプの2種類。古いタイプは歴史を感じるという点ではいいが、駅に止まる1秒くらい前からドアが開け始めて、止まった時にちょうど開くくらい。

トラムに乗ると車掌が切符の確認にくるので、見せるか買うかどちらかになる。混んでいると車掌が動けないので確認はなし。料金は時間制度とゾーン制度になっていて、時間は2時間と1日がある。有効な時間の間はそのゾーン内のトラムに乗ることができる。観光だけなら都心のゾーン1だかで十分使えた。独特なのは降りる合図で、つり輪の横などに”ヒモ”が通してあり、これを引くことで合図をする。普段ボタンに慣れているからか、この単純な合図の方法がとても新鮮に思えた。

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Daewoo Ciero

韓国の大宇自動車の3ドアハッチバックで、日本車でいえばマーチクラス。外装はかなり奇麗で、日本車と同等レベルの仕上がりに見える。運転席にすわってみると、圧迫感が少なく頭の上にも余裕があり、2〜3人で動くには十分な車内スペースがある。内装は手動調整のドアミラーなど安っぽい装備があるが、これは車自体が廉価バージョンだから仕方がないか。その割には、わりとまともなカーステレオが付いていた。

エンジンは決してパワフルではないし、レスポンスが良いわけでもないが、必要十分の加速ができる。流れ自体が速いので追い越し加速は少々苦しいけど、100〜120km/hの流れに乗って走るには十分なレベル。MTで走る限りは特に不満はない。ただワインディングとなると、足回りに貧弱さを感じたしブレーキの効きも良くないように思えた。


オーストラリアは日本と同じく右ハンドル左側通行なので、さほど違和感を感じずに車を運転できるのは楽でした。でも危ないと思えることが2つほど。

一つはスピード。郊外の片側1車線の一般道路でも、制限速度が100km/h だったりする。このような道で Reduce Speed の看板を見落とすと、本当に危険な目に会うことができます。Safty speed が 30km/h と書いてあるような、どう考えても100km/hでは曲がれそうもないカーブでも制限速度は100km/hのままだから。

もう一つはTrun Arounnd。日本流にいえばロータリー。こっちの道が太かろうがなんだろうが、先に入った車が優先です。私の乏しい経験では、流れはゆっくりでマナーも良いので、恐い思いはしなかった。

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Great Ocan Road

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Motel

オーストラリアのモーテルは、アメリカと同じく、車で行って泊まるホテルで、日本でいう「ラブホテル」のようなところではない。私が泊まったところは、一人一室で45ドル。二人でも55ドル、夏のハイシーズンだと65ドルくらいになるらしい。family という、大人二人子供二人の料金設定もあった。
部屋の中には、東京のビジネスホテルの2倍はあろうかというベッドと、石作りの大きな洗面台とシャワールームTVはもちろん冷蔵庫棚の中に二人分の食器と、湯沸しとトースターなどが完備。豪華さはないものの快適にすごせました

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Written by Yasushi@tierra.ne.jp.