香港旅行記

Hong Kong, Dec. 1999.


−準備編−

旅行時期が年末のためか格安航空券が高いので、二人ということもあり、今回はツアーを利用することにした。いろいろ探した結果、出発1ヶ月ほど前に、雑誌に載っていたとあるツアーの予約ができた。旅行時期も近付き、改めてガイドブックで調べていると、宿泊する「グレートイーグルホテル」がかなり高級なホテルであると知り、驚いた。必要以上の高級ホテルにしてしまった、とは思わず、いいホテルに泊まれるのはラッキーと思うようにしよう。


−1日目−
Osaka -> Hong Kong

朝一番のエアポートリムジンバスを利用し、関西国際空港に向かう。朝の渋滞はいらぬ心配で、バスは予定通りに関空に到着。すぐに受け付けカウンターに行って、飛行機チケット、キャセイパシフィック航空の「香港が効く」キャンペーンのパンフレットなどを受け取る。あとは飛行機が出発するまでの2時間、適当に時間を潰す。

搭乗した飛行機は定刻に出発し香港へ向かう。今回始めて乗るキャセイパシフックは、乗務員の全体が赤く襟元が黄色の制服が印象的である。機内食の味はまぁまぁ。デザートとして出てきたハーゲンダッツのアイスクリームが嬉しい。途中、何気なく聞いていた英語の機内アナウンスで "... Hong Kong Ga Kiku Campain ..." と聞こえたとき、なんのことやら、と一瞬考えてから思わず吹き出してしまう。「香港が効くキャンペーン」という日本語を、そのまま英語でもアナウンスしてるとは...


4時間弱のフライトで新しい香港国際空港に到着。でも飛行機からタラップで降りて空港ターミナルまではバスで移動。新しい空港で地元航空会社なのになんでバス!?

香港入国後、現地通貨が全くないと不安なので、ホテルに向かうバスの中で1万円を香港ドルに両替する。ガイドのいう通りレートは空港よりはマシではあったが、現金なら重慶マンションの両替商、CITI BANK などの方がレートは良かった。


この日の夜は、パンフレットに載っている北京料理のレストランに。入口の表示で、キャンペーンメニューに相当するコースがあるらしいことを見てからレストランに入る。席についてウエーターから渡されたメニューは日本語で、最も安いコースでも食べようと考えていたコースのなんと2倍以上の値段。 ウェーターにパンフレットを見せて、注文しようにも意図が通じない。すぐにチーフウエーターらしき人がきて、特別コースなので渡したメニューにはないが注文に応じる、とのこと。

この調子だと、メニューにある高いコースを選んだ日本人も多いじゃないのかなぁ。ちなみにコース内容は、酔っ払い蝦(活きた蝦を紹興酒で煮る)、フカヒレのスープ、干しアワビなどなどで、一人約HK$300。この値段にしては干しアワビが美味しい。


食事をした後腹ごなしを兼ねて、海岸沿いを散歩する。九龍半島のプロムナードから対岸の香港島の夜景は、2000年を控え、赤、緑、黄、青などの派手な色を使ってドラゴンなどが形づくられている。この風水に関係する色使いは、香港らしい。これをデジカメで取ろうとするが、な、なんと、スマートメディア(メモリ)が入ってない。しかたなく目に焼き付けたあと、ホテルまで歩いて帰り、熟睡 :-)


−2日目−
Hong Kong

今日は、ツアーに付いている市内観光の日。市内観光などなくてもいいのだが、効率良く観光地を回れるので、敢えて断ることもないと思い参加。


朝は7時頃にホテルでバスに乗り、お粥と点心の朝食を取ったあと、 文武廟 に向かう。ここは、渦巻状の線香がたくさんあり、香の匂いがきつい。その後、触ると元気になる像がある レパルスベイ(浅水湾) で、1時間ほど自由行動。

Man Mo 文武廟 Repulse レパルスベイ

次に案内された場所はブランドのアウトレットショップ。ここにはプラダのバッグを中心に多くのブランドものが置いてある。しばらくは自由に行動、、、、でも、店の出入口には鍵が締められている。我々のように買いものにはあまり興味のない人間は、どうするか困ってしまう。とりあえず一通りは眺めてはみたものの、時間を持て余した面々は出入口近くでブラブラとしている。

続いて、無くなるかもしれないらしい胡文虎花園(タイガーバームガーデン)に行く。そのあと、黄金の紫荊花を見て時間調整(?)をする。

photo photo 胡文虎花園 photo 黄金の紫荊花

またバスに乗って宝石工場と説明されるがまぎれもない宝石ショップに向かう。案の定店から出れないので、最も高価な「ひすい」のペンダントなどを見て目の保養をする。他のエメラルドやルビーは、宝石に詳しくない私が見ても、良い石とはいえないような色に見える。(本当のところはわかりません)


昼は広東料理の点心でいろいろ出てきたはずだけど、何を食ったんだっけという感じで印象に残ってない。

食事の後は、シルクのアウトレットの店。ここのシルクが質が良くて安いんだ、との簡単な説明を受けたあと、また缶詰に。店員がやたら多くて日本人相手だけで商売している店はロクな値段でないはず、とは思っていても暇なんで、シルクのパンツやらシャツやら見るだけ見てみる。もちろんいくらしつこく勧められても何も買わない。

やっと部屋を出たと思ったら、また同じ建物の別の部屋で、宿便に効くという漢方薬の説明。説明が終ると、大勢の販売員が価格表をもって売り込みに入ってくる。最低でも5千円くらいするので、うっとーしく思った我々はさっさと断って部屋を出て待つ。こんな商売でも漢方薬を買っている人がいるのは驚き。


今度はまともな観光地、 黄大仙廊 に行く。ここは、有名な占いの寺(?)で、一角には占いの小さな店がいっぱい集まった建物がある。興味があったので中を歩いてみたところ、たまたまなのかも知れないが、客は少なく閉まっている店も多い。

photo photo 黄大仙廊

次はまたまた買いもので、免税店DFSに向かう。我々はホテルと同じ建物にDFSがあるので行く意味はないなぁと思っていると、ガイドが偽ブランドの店に案内するという話を切り出したので、喜んで連れていってもらう。店はマンションの一室にあり、プラダ、シャネルなどのバッグ、ロレックスなどの時計の精密なコピーがおいてある。とあるブランドのセカンドバックを買う気になって見ていると、糸のほつれを見つけ、別の新しいものを出してもらうが、また糸のほつれがある。結局、仕上がりに問題あり、と思い、買うのをあきらめる。(後日、同じブランドの正規品バッグを見てみたが、糸のほつれはどこにも見つけられなかった)


夕食は北京ダック。北京ダックだけでは油っぽくてあまり美味しくなく、パイ生地のようなものに包んで香味野菜(ネギなど)と一緒で食べてやっとまずまずの味。ひょっとしてツアーだから、質の良くないものが出てきたのかも。

夕食のレストランから歩いて埠頭に向かい スターフェリー で香港島に渡る。ツアースケジュールには、フェリーで夜景と書いてあるが、連絡船レベルのフェリーなら、自分たちだけで乗った方が時間もゆっくりできていいくらい。運賃もHK$2程度だし。

香港島に渡ってからはバスでピークトラムの乗り場まで移動し、トラムでビクトリアピークに向かう。新しい展望台が工事中なんで、以前からの展望台で夜景を見る。すこしもやがかかっていて、いまいち奇麗じゃないのが残念。

photo ピークトラム photo ビクトリアピーク

最終日のホテルでのピックアップの時間は、飛行機の出発時間のなんと6時間以上も前。あまりに早過ぎるので、このピックアップをキャンセルし、自分たちで空港に向かうことをガイドに伝え了解をもらう。


あー疲れた。とにかく疲れた。:-)


−3日目−
Hong Kong, ShenZhen

オプションで申し込んだ深せんツアーの日。昨日のうちにセブンイレブン買っておいたパンで朝食をさっさと済ませて、ホテルの玄関からバスに乗る。香港の中心部から1時間ほど走ると、Shenzhen Border / 深土川(しんせん)国境の川に到着。

国境の橋から

中国へは団体ビザでの入国なので、パスポートには中国のスタンプは押されない。どこかに書類上の記載ミスがあったらしく、私のパスポートを持っていかれコンピュータで調べてられていた。ガイドは先に行けというが、パスポートを持たずに移動するのはトラブルの元になりかねないので、処理が終るまで待つ。

中国に入国後、中国側のガイドが乗り込んでくる。深せん市街の概要として、人口あたりのマクドナルドの数が世界一であること、アジアで1番高い高層ビルがあることを強調しているのが印象的。
(さらに高いビルがマレーシアで建設中らしい)

まずは自由市場に案内される。込み入った市場の中で生きたままの鶏やアヒルなどが取り引きされている。建物の外側で果物も売っていたので、マンゴスチン6個をHK$10で買う。あとで良く考えると、約400円と結構な高値で買ってしまったようだ。まぁ、美味しかったから許すとするか。

自由市場 深せん博物館

続いて、Shenzhen Musiam / 深土川(しんせん)博物館に案内される。見学した展示は深せん発展の歴史だけで、他は博物館というよりお土産屋という感じで掛軸やひすい細工などの販売にとても熱心である。この博物館で、とある家族がひすい細工の大きな屏風を60万円で買っていたの見る。歴史的な価値があり中国政府の保証書があると説明されていたが、おをらく市場価値よりかなり高い値段だとと思うのだが。


この日の昼食は、団体客相手と思えるホテル内のレストランで点心を食べる。昼食後、1時30分にホテルロビーに集合と聞いて、近くの店に入るなどしてぶらぶらして過ごす。集合時間の10分くらい前にホテルロビーに戻ってくると、誰もいないうえに止まっていたバスもない。少し不安になるが仕方なく、ロビーのソファーに座って集合時間まで待つことにする。しばらく待つと、慌てた表情でやって来たガイドの説明によれば、我々は別行動したグループに入っていると間違われたそうである。

そのガイドに連れられて歩道橋を渡ると。そこは次に行くMini China / ミニチャイナの入口。他の人たちを乗せたバスは我々より後に到着。ガイドの不案内で、団体行動を乱したかもしれないが遅れさせたわけではないのである。

ミニチャイナは、中国の歴史的な建造物をミニチュアとして再現しており、園内はひろく案内用の車に乗って回る。超有名なものばかりのようだが、不勉強な我々には歴史的価値がわからないものが多い。おそらく調べてから行っていたらもっと楽しめるのに違いない。

ミニチャイナ


あっという間に深せんツアーは終り、バスに乗って香港のホテルに向かう。九龍の市街に入ると渋滞でバスのスピードはとても遅くなり、我々のホテルに着くまでどのくらい時間がかかるか分からない。途中、窓から見える地下鉄の駅などで場所が確認できたので、そこでバスから下ろして貰う。バスの中から見つけていたSasaという化粧品のディスカウントショップで買いものをする。HK$10(約140円)前後のマニキュアなどバーゲン品が山盛りで。近くにあったCITIBANKで資金の補給までしていろいろと買う。

ホテルに向かう途中、HK$99(約1400円)のタグがついたキャスターバッグを見つける。ちょうど欲しかった飛行機に持ち込めるサイズで、品物も特に問題はないことを確認して買う事にする。店の人が現品を渡そうとしたので、新品をくれと伝えるとビニール袋にはいった新品を出してきた。せっかくの新品だが、すぐに袋から出しキャスターを使って引っ張りつつホテルに向かって歩く。


ホテルの部屋に荷物を置いた後、夕食に海鮮料理の店に向かう。店の入口に日本語での案内があり観光客向けの店か少々心配になったが、中にいたのはほとんど現地の人。セットになったコースと、追加で小さい上海カニ(HK$240/kg)を注文する。ボイルされて出てきたカニは思ったより小さく、財布の心配は無くなる。身そのものも少なくて、手をべたべたにして食べてもちょっと物足りない。まぁ他の料理もあったので全体としては量も満足、妥当な金額の代金を支払う。帰りは現地の人も並んで待っているのを見て、結構はやっている店だなぁと思う。


お腹がふくれた後、地下鉄に乗って女人街に向かう。女人街と呼ばれている通りは多くの屋台がひしめいていて、女性用の服や財布、TシャツやGパンなどいろんなものを売っている。HK$30(約420円)程度で売っているプラダの財布などは、どうみても本皮と思えない安物ばかり。でも自分用にと、カルバンクラインのTシャツを2枚、HK$50で購入。店も多いが人も多いので、スリもやたらと多いというのも納得できる。

女人街を通り抜けてネイザン通りに戻り、タクシーを拾って泊まっているホテルと同じ建物にあるDFSという免税店に向かう。この店は使ったタクシーのレシートを見せると、HK$50以下ならその金額を払い戻してくれるのである。我々もしっかりHK$20程度の現金を確保してからホテルに帰る。DFSでもちゃんと買いものはしたので、良心の呵責は感じなくていいのである。


−4日目−
Hong Kong -> Osaka

最後の日の朝食は、ホテル近くの大衆食堂らしき店で麺を食べる。店の人を呼んで言葉で注文しようとしたら、メニューを書いた紙に印を付けろとの話。そういえばこの事はガイドブックに書いていたような気もする。ま、とにかく注文は通り、料理が運ばれてくる。ここの麺は、HK$15前後の値段にしてはなかなかのものである。

お土産はできるだけ免税店ではなく地元の店などで探すようにしている我々は、朝食を済ませたあとスーパーマーケットに入る。今回のおみやげとして香港名物らしいエッグロールと、パックになっている鉄観音のお茶などを買う。
(お茶の評判は良かったけど、エッグロールは砕けていて評判悪し)


ホテルの部屋に戻り、荷作りをしたあとチェックアウト。ホテルを出て、市街観光を兼ねて九龍駅に向かって歩く。途中からタクシーを使うつもりが結局駅まで歩いてしまう。九龍駅はまだ工事中で入っているテナントはないに等しく、これから発展して行くんでしょう。駅にある航空会社のカウンターでチェックインしようとすると、柵で囲まれたエリアの入口でチケットを見せろと言われる。飛行機チケットを見せると、これではなく列車のチケットが必要とのこと。近くで見つけた自動販売機で、少し悩まされたがなんとか購入し、このチケットを見せてからチェックイン。

空港に向かう高速列車は揺れも少なくて快適。前の席のヘッドレストに液晶画面が付いており、フライト情報などが検索できて便利。


昼食は空港で適当に食べたあとは、飛行機で一気に帰国しようとする。と、X線検査直前のゲートで、相方のバッグが大きいのではと止められる。機内持ち込みサイズの金属の枠で調べられ、少しの差なのだが枠に入らないので預けろと言われる。南ゲートでアウトなら、体の大きい私が持って北ゲートに行けば大丈夫かも、と北ゲートに向かう。が、ここでもしっかり止められてしまう。

結局、キャセイのカウンターで荷物を預けてから飛行機に搭乗。香港では荷物のサイズチェックはとても厳しいようだ。


ほどなく関空に到着。何事もなく家路に向かうはずが関西空港の税関で、「ちょっとお腹が膨らんでいるようですが、何か入ってませんか?」と言われる。少々着膨れしていたとはいえ失敬な!これは自腹(!)である。いくら香港で食べ過ぎて出ているとはいえ(ぶつぶつ、、)


あ、四川料理を食べてない、海老のチリソースやマーボー豆腐も :-)


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Written by Yasushi@tierra.ne.jp.