東九州旅行記

東九州一周−大急ぎ−レンタカーの旅
98/12


−1日目−
大分−関崎−延岡−日向岬(細島神社)−宮崎−日南海岸

事情により今回の旅は、出発も終着も大分で期間は3日だけである。この3日でどこに行こうか考えた挙げ句、昔から行きたかった佐多岬まで足を伸ばすことにする。

佐多岬までとなると電車・バスの乗り継ぎでは時間的に無理があるので、レンタカーを借りることにする。大分駅近くにあるレンタカー営業所に向かい、比較的安い車(スターレット)を3日間借りる。18,900円也。契約書にサインをしたあとマスターカードで払おうとすると、なんとマスターは使えないとのこと。では、と、予備のVISAカードで払う。やはりカードは2種類持っておいた方がいいようだ。

荷物を車に乗せたあと、走り始める。大分市内は車が多いものの流れは順調で、借りた車にも徐々に慣れてくる。R197を東にむけて車を走らせて、関崎にむかう。

Sekisaki

関崎には観光できるような施設は期待していなかったとはいえ、これほどなんにもないと拍子抜けである。ただ、半島の南を回る細い道からは、夫婦岩(写真)が見えたくらいで、非常にのどかな風景が続く。

海沿いのR217は、交通量も少なく快適。長い歴史があるという臼杵を通り抜けて、一路南下を続ける。佐伯市内の番匠川にかかる橋で少々渋滞したもののR388に入り、山越えのあと、海岸線沿いの道を一気に走り抜け、途中、道の駅でしばらく休息をしただけで走り続け、日向に向かう。

大分/宮崎県境付近 Seaside Seaside 日豊海岸

延岡でR10に入り南下する。このあたりのR10は信号も交通量も多く、渋滞するほどではないが、あまり快適ではない。しばらく走って、日向岬に到着。

駐車場に車を止めて、ここの馬の瀬と呼ばれる日本最大の1枚岩で出来た谷のような地形を見に行く。そのあと岬の先まで歩くと、ほどほどに暖かくてとても気持ちいい。帰り道、途中にあった細島灯台に登って景色を楽しむ。

Hyuga 細島灯台   先端に続く道 Hyuga
日向岬の先端 Hyuga Hyuga 海を望む

再びR10に戻り一路を南下、今日の宿がある日南海岸に向かう。12月のため日が短いので、あまり時間に余裕がないので、急ぐことにする。しかし、宮崎に向かうR10は、単調で交通量が多く、急ぎようがない。

Miyazaki

そのまま南に車を走られ続けると、宮崎市街を迂回する一ツ葉有料道路への分岐にさしかかる。時間を節約するため、迷わずこれを利用。この有料道路を走行中、シーガイアらしき建物を見つけたが、見に行く時間がもったいないので、無視して進む。

途中、少し市街を走って再び一ツ葉有料道路に戻る。日が傾いてきた事で、出口を示す看板が逆光で非常に見にくい。なんとかR220を示す看板を見つけ、有料道路から出る。あとは一本道である。

青島を左に見たあと、快適な海岸沿いの道、R220をを走らせる。ここは非常に気持ちが良い道である。途中山側に沈む夕日を撮影。

Nichinan 日南海岸(R220) Nichinan 沈む夕日

南郷町から、R448に入る頃には、が暮れて暗くなってくる。しばらく走ると、日南海岸YHに到着。せっかく誰かと食べられるだろうと、夕食も予約しておいたが、なんと1人寂しく焼肉を食べることに.....


本日の走行...338km...でした。


−2日目−
日南海岸−鵜戸神宮−都井岬−佐多岬−桜島

朝7時前に、日の出を見るためにYHの裏にある展望所に向かう。ここからの海の景色は綺麗なんだが、肝心の日の出は、雲に邪魔されて見えない。こればっかりは運が悪いをあきらめるしかない。

Nichinan 日の出の写真を撮るはずが...

少し逆に走る事になるが、昨日に行けなかった鵜戸神宮に向かう。ここは海に突き出した岩場の中に本殿があり、階段を降りて行く作りになっている。

本殿は、自然に出来た洞窟の中にあり、その裏には女性の胸の形をした、お乳岩がある。写真では分かりにくいが、確かにそう見えなくもない。その昔、お乳岩にしたたる清水でこの神宮の祭神を育てたという伝説があるらしい。

写真には写らないようにしたが、まわりの海岸に釣り人が多いのがとても気になって、折角の景色が楽しめないのが残念に思う。

鵜戸神宮 Nichinan  社を見下ろす参道 Nichinan
Nichinan 洞窟の中の本殿  Nichinan お乳岩

運玉(5個100円)を、男は利き腕と逆の手で、女は利き腕で投げて、しめ縄で囲まれた岩の窪みに願い事がかなうという。試しにやってみるものの、これがなかなか難しいくて、一個も入らない。

Nichinan 下の岩が目標  Nichinan 運玉(5個100円)

その後、日南海岸(R448)を南下して都井岬に向かう。海岸沿いの非常に綺麗な道をしばらく走った後、都井岬に到着。ゲートで入場料(設備維持管理費かもしれない)を払って中に入る。

まずは、奥の都井岬灯台を目指して車を走らせる。車を置いて白い灯台に登ると目の前には水平線が広がっている。ちょっと雲が多くて真っ青な空と紺碧の海ではないのがちょっと残念。でも、ガイドブックにはカメラ必携とあったが、この水平線をどうやって撮影したらいいんだろう?。

つづいて、御崎神社を目指す。写真では分かりにくいが、崖の中腹に小さな社があるだけの、さびれた神社である。この近くに、野性の馬を見ることができる。

Nichinan 都井岬灯台  Nichinan 御崎神社  Nichinan 野性の馬 

ふと目についたビジターセンターの看板に向かって行ってはみたものの、有料の馬関係の展示だけで、おみやげなどの店もない。これでビジターセンターとは、紛らわしい限りである。結局、中には入らずそのままを後にする。

都井岬入口のゲートに向けて、車を走らせていると、道を歩いている人が手を振っているではないか。話を聞いてみると、そこそこ年をった男性が、車に乗せてくれとのこと。要はヒッチハイカーである。外見も怪しそうな人ではなかったので、旅は道連れということもあり、車に乗せることにする。

一路南へ、海岸沿いの国道から、広域農道とおもわれる非常に快適な道を走って佐多岬を目指す。この道は、非常に交通量が少ないのに、良く整備された道で、快調に走れる。快調に走り過ぎて、右折ポイントを通り過ごしてしまうものの、無事、九州最南端、佐多岬に到着。

車を止めて、歩いてトンネルを抜けると、まだ森。またしばらく歩いてやっと、展望が効く所に到着。展望台からはかろうじて、もやの先に薩摩半島の開聞岳が見える。

Nichinan 看板とそてつ Nichinan 佐多岬灯台


佐多岬を後にし、途中の町でヒッチハイカーを下ろして、桜島に向かう。途中、 暗くなった空に浮かび上がる桜島と噴煙のシルエットが綺麗だが、ここを走るなら明るい間が良さそうである。やはり日の短い冬は、移動の多い旅には不向きだ。

Nichinan 南側からみる桜島

途中のスーパーで薩摩あげなどを買って、暗くなった浜辺でさびしく夕食を取る。さらに車を少し走らせて、桜島YHに到着。このYHにはマグマ温泉という温泉があり、この旅で初めて温泉につかる。予期してなかっただけにとても嬉しい。

この日は、海外青年協力隊でニジェールにいってた人、台湾からの人、イギリス人男性と日本人女性のカップル、青春18切符できている東京の初老の方など、非常にバラエティに富んだ人たちと話ができた。普段に、なかなか会うことのない人だしとても楽しい。


本日の走行...342km、、、でした。

−3日目−
桜島1周−霧島−えびの高原−阿蘇−やまなみハイウェイ−大分

昨日の夜の話の通り、日の出直後に(といっても7時過ぎ)、桜島一周にむけて出発。小さなスターレットは、イギリスからのカップルと日本人女性の合計4人を乗せて満員である。まずは、時計周りに走ることにして、まずは北に向けて走り出す。

北側からは、溶岩が流れた後の向うに、煙が流れる桜島が見える。約100年前の噴火で埋もれたという埋没鳥居を目指すが、看板が分かりにくく、1本先の道を曲がってしまう。鳥居そのものは、道のすぐ横にあったのに、迷ってしまったのであった。

続いて、次は南側の有村展望所に向かう。大きな駐車場があるので、間違い事はなく到着。ここには散歩道があって、桜島の雄壮な姿をみながら散策できるので、みんなで歩き始める。地面には細かな火山灰がたくさん積もっていて風がふくたびに舞い上がって、非常にほこりっぽい。

桜島を撮影していると、突然コンパクトカメラが動かなくなるではないか。レンズが電動で開閉するタイプで、レンズが出たまま、動かなくなったのである。電池を取り出して温めても復活の気配はないので、もしかしたら、火山灰の為に故障したのか、と焦る。

散歩の後、駐車場に戻って、開いたばかりの売店で、カメラ用の電池を購入。すぐに入れてみると、カメラは何事もなかったように動く。故障でなくても良かった。ある程度の旅行だと、フィルムだけじゃなく、電池の予備も用意しておいた方がいいようだ。特に海外だと、電池の入手が困難で高価という話も聞くので。

最後に、中腹にある湯平展望所に行く。ここからは桜島はもちろんのこと、海をはさんで鹿児島市の市街地が見渡せる。天気が良くなく、もやがかかっていたのが残念だけど、それでもここは楽しめる。

Nichinan 北側からの桜島 Nichinan 埋没鳥居 Nichinan 湯の平展望所

フェリー乗り場に女性一人を、YHにカップルを下ろした後は、一気に大分を目指して走り出す。夕刻までに車を帰さないといけないので、あまり時間の余裕がない行程で、ラリーのリエゾンのような移動の為の移動である。

桜島からは北に向かい、霧島えびの高原を一気に走り抜ける。

Nichinan 霧島  Nichinan えびの高原

小林IC近くでガソリン補給した後、九州縦貫道を使い、一気に熊本ICまで移動する。ここからはR57を使って、九州内陸部阿蘇に向かって車を走らせる。

途中、ミルクロードを示す看板を見つけて、そちらに行こうかしばし悩むが、どこにでるか調べていなかったので、阿蘇山のカルデラの内部に向かう。後でガイドブックを見ると、阿蘇の外輪山を通る快適そうな道のようなのがちょっと悔しい。

Nichinan 阿蘇山  Nichinan 阿蘇外輪山

カルデラの内部からは、阿蘇を右手に見ながらやまなみハイウェイに向かう。やまなみハイウェイは平日ということもあって、非常に車が少なく快適、景色を楽しみつつも、さっさと走り抜ける。既に日が傾き書けてきた頃に、湯布院ICから、大分自動車道に乗り大分を目指す。

Nichinan やまなみハイウェイ  Nichinan 大分道(湯布院付近)

大分ICを出たあと、少し道に迷ったものの、なんとかすぐに場所を確認。ガソリンを補給した後、レンタカー営業所に行き車を返却する。


本日の走行...たぶん430km。(見るのをわすれた:-)


このようにして、東九州一周レンタカーの旅を終えるたのであった。


Written by Yasushi@tierra.ne.jp.