大韓民国旅行記

South Korea, Nov. 1998


−1日目−
Osaka -> Seoul

今回は友人4人との団体の旅である。 関西国際空港(KIX) の出発ロビーでで待ち合わせて、4人揃ってチェックインする。航空会社は、時間と価格から、今回もユナイテッド航空(UA)を利用する。

飛行機の搭乗手続きをした後は、ラウンジでくつろいだり免税店めぐりなどバラバラに行動し、搭乗ゲート前に集合することにする。私は、立て替えていた航空券代金をATMで入金してから、出国手続きに向かった。

途中、X線検査のゲートで引っかかって係員に呼び止められる。財布など思いつく限りの金属関係のものをおいて2回程ゲートを通り直すが、相変わらず引っかかる。係員が金属探知機で直接チェックを始める。胸に何かあると言われてやっと、胸ポケットに携帯電話を入れていたことを思い出す。どうやらこいつが原因だったらしく、あとは難なく検査終了。


飛行機が飛び立って水平飛行に移るとすぐに機内食サービスが始まる。機内食は寿司とそばで、まぁ食べられるという程度の味。しばらくして窓に韓国の街らしい灯が見えてきたと思っていたらほどなく、ソウルの 金浦空港(SEL:Kimpo Airport) に到着。2時間弱という、国際線とは思えないほど非常に短いフライトである。


入国手続きの後、空港内の両替窓口で、とりあえず1万円を10万7300ウォンに両替をする。その後、Information でソウル関係のパンフレットを手に入れ、支庁前(City Hall)行きのバス停の場所を確認し、そこに向かう。

建物の外に出て、バス停Eで、市庁前(City Hall)目指す1002系統のバスが来るのを待つ。でも、ガイドブックによれば10分間隔とあるが、10分以上待っても来ない。心配になってきたので、一人で建物の中の Infomation に確認に行くと、まだバスは終っていないし、他に63系統のバスに乗っても大丈夫とのこと。バス停に戻ってくると、すぐに1002系統のバスが来た。乗車口で、1100ウォン(約110円)を払って乗り込む。

バスは高速道路のような道を抜けて、街の中心部に向かう。バスの窓に貼ってある路線図よりも多いバス停があり、ハングルだけのアナウンスでは聞きとれなく、現在位置がよくわからない。結局、乗ってきた人に場所を確かめて、なんとか市庁前(City Hall)に到着。実は、このバス停のアナウンスは英語があったので、焦る必要はなかったのだが。


さて、バスを降るた場所は目的の President Hotel と道をはさんで向かい側だが、道には横断歩道らしきものはない。周りを見渡して見つけた地下道を通ってホテルまで歩き、無事チェックイン。

ホテルについたあと、散歩ついでに Namdemon(南大門)の方に向かって買い出しに行く。街の雰囲気はハングルの看板を除くと日本に似ていて、あまり異国情緒は感じられない。適当にコンビニと屋台で食糧を調達してから部屋に戻り、明日の予定を相談する。

午後からの旅なので、1日がとても短く感じられたが、しっかり韓国の1面をみた気が擦る日であった。

−2日目−
Seoul

昨日、買ったお菓子を朝食がわりに食べた後、ソウル市内を巡るため出発。外は、少々寒いものの、持ってきた厚手のセーターは必要がない。結局このセーターはただのかさばる荷物になってしまった。


観光組となった我々2人は、ホテルを出て、まず 韓国観光公社 の Information に向かう。ここのスタッフは日本語が話せるものの、日本人の利用はとても少ないらしい。この観光案内所の中には、大きな韓国全体とソウルの町の模型や、この公社の Web Page を見られる端末がある。端末の中には立ち上がっていないものもあったが、これは御愛敬でしょう。もちろん、ここで街の地図や地下鉄の路線図などたくさんのパンフレットを入手。地下鉄を利用するなら、構内には漢字は少ないので、日本語のパンフレットはほとんど役に立ちません。


外に出て、歩いて 景福宮 に向かう。この中はかなり広く、建物は日本の歴史的な建造物と似てはいるが、屋根の形や彩色など違っているところもあり興味深い。旧日本軍に破壊された場所ということもあり、複雑な気持ちで見ていく。一部まだ復元工事中だけど、ほとんどは復元されていたようで大きさと迫力に圧倒される。

この王宮の中では、何組ものカップルがタキシードとウェディングに身を包み、カメラマンやレフ板を持った助手を雇って記念撮影している。最初はほほえましいと思っていたものの、あまりにカップルの数が多いのでなにか特別なことがあるのかと不思議に思う。後で知ったのだが、これは結婚前の記念撮影で、韓国ではごく一般的な風習らしい。


あっという間に時間がたってしまい、あわてて待ち合わせ場所の 東大門 に向かうことにする。地下鉄の駅に向かって歩き始めたのだが。思いのほか広い王宮を抜けるのに時間をとられてしまう。やっと駅について、自動販売機で450ウォンの切符を買う。日本と違って、先に料金区間のボタンを押してからお金を入れてるという販売機である。急いで、改札を通ってホームに降りたものの、我々の行く方面の電車がなかなか来ない。これでは間に合わないと焦り始める。


結局20分程遅れて、街会わせ場所の 東大門 のホテルの前に到着する。ここで待っているはずの二人を探したが、何処にも見当たらない。一応、しばらく待ってみたものの来ないようなので、昼食を食べに移動を始める。後で聞くと、ほんの少し差ですれ違っていたらしい。


近くの適当な大衆食堂に入り、壁にかかっている料理の写真を見て注文する。麺類を指指すと、店の人が「うどん」と言ったのでこれを注文する。日本のうどんとは違って細くてねばっこい麺であった。

昼食後、 東大門市場 に向かう。ここは、靴なら靴だけの店が狭い通路をはさんで何十軒と軒を連ねている。着るもの食べるものは何でも揃いそうな場所で、あまりの人の多さとお店の多さに圧倒される。卸が中心らしい店は、一般客を相手にしてないようにも感じる。


夕方にホテルに戻り、買物組と無事合流。夕食は友人の一人が予約してくれた韓定食を楽しむ。最初は会席のように一品ずつ出てきて、最後にカルピ焼肉が出てくるコース。辛口のお酒とも合っていて、とても美味しい。

ホテルへの帰り道のコンビニで、明日の朝食用にパンとIMFバーガー(安いハンバーガーのこと)を購入。でも元気なら南大門で朝食を食べる方が、韓国を楽しめることが後でわかった。

−3日目−
Seoul

ホテル内で朝食を食べ、8時半分頃に出発する。地下鉄に乗って 宗廊(チョンミョ)昌慶宮(チャンギョングン) 昌徳宮(チャンドックン) を目指す。

この日はとても天気が良く、歴代の王の墓である 宗廊(チョンミョ) の中は、陽の光に紅葉した葉がとても奇麗。この紅葉の写真を撮りに来ているカメラマンがたくさん見かける。このような風景は日本とかわらないと感じながら、散策を続ける。

続いて入った、 昌慶宮(チャンギョングン) で、お買い物組2人と分かれた観光組2人は、 昌徳宮(チャンドックン) を目指す。手持ちの地図では、昌慶宮から道がつながっているように見えるが、そのらしき道は見当たらない。入口の人に聞くと、宮殿の外を歩いていかないと行けないとのこと。

仕方がないので、外を歩いて 昌徳宮(チャンドックン) に到着。がそこは、指定した時間に行われるツアー以外は入場できないとの表示が。解説付きのツアーがあるとは知っていたが、ツアー以外は駄目とは知らなかった。今回は時間の余裕がないので、残念ながら中に入るのを諦めることにする。情報はきちんと集めておくべきですね。

入口近くにあったお土産物屋で、自分の見てきた建物がどういう意味のものかを知るために、五大王宮の解説本(韓国語&日本語)を買う。この本は写真もきれいなのでいい思いでにもなるはず。


買い物組とホテルで落ち合うため、ホテルを目指す。地下鉄の駅に向けて歩いている途中、 雲(山見)宮 という所から、にぎやかな民族音楽が聞こえて来る。中を覗くと、民族衣装をまとった踊りが演じられているではないか。入口にいた人に入っていいかと聞くとOKだったので、1000ウォンでパンフレットを入手し中に入る。舞台に向けて椅子が並べてあり、この空いていた椅子に腰かて踊りを見る。何の踊りかさっぱりわからないものの、この民族的な雰囲気は興味深い。韓国語が理解できたらなぁ、、、、


少し歩いて、 タプコル公園 に入る。ここは第二次世界大戦後の独立宣言がされた場所で、公園には抗日運動を描いたレリーフがあり複雑な気持ちになる。今は、近くに住む老人のたまり場らしく、我々若い日本人はちょっと場違いな雰囲気を感じながらも、その中を歩いて行く。


一旦ホテルで買い物組と落ち合ったものの、またまた別行動に。観光組2人は、近くの徳寿宮(トクスグン)へ向かう。ここで行なわれる、王宮守門将交代儀式を見ようと思って行ったはずが、中に入ったものの行なわれる場所がわからない。あちこち歩いてみたけど、いつのまにか終っていたらしい。またまた情報はきちんと集めておくべきと痛感する。

王宮を出た後、一緒に行動してた友人と別れて、私は 南山公園 に向かって歩きだす。途中、お洒落な店が並ぶ 明洞(ミョンドン) を越え、看板に従って南山トンネルの方に進む。車道から離れ狭くて急な階段を登っていくと、ケーブルカーの乗り場の建物の横に出る。

30分程並んでケーブルカーに乗り、頂上を目指す。せっかく来たのだからと、Seoul Towerに登ったが、もやがかかっていて見晴らしはいまいちで残念。同じケーブルカーで下りた後は、違う道を歩いてホテルに帰る。


午後7時半頃、ホテルのロビーでEメイルでやりとりている韓国の知人と待ち合わせて、ホテル近くのサムゲタンの店に連れていってもらう。鶏鳥の内蔵を取り除き、ご飯をつめて煮込んだ料理で、味量とも満足。

食事後、 南大門(ナンデモン) 明洞(ミョンドン) を少し歩いたあと、別の店に入り、ビールなどで乾杯。乾杯の時、韓国ではグラスが目上の人のグラスが一番高くなるようにするのだそうです。気づかずに失礼なことをしてしまった。

この間、我々だけではわからない韓国の話を聞けて、とても楽しい時間でした。

−4日目−
Soeul -> Osaka

4人で朝8時にホテルを出て、朝食を食べに南大門に歩いて行く。食べ物の屋台が並んだ一角にある店に入って、それぞれが別々のものを注文する。私が頼んだ石焼きビビンバは、期待どおりでとても美味。食事後、周辺の店を巡りながらしばらく散歩した後、ホテルに戻る。


さらに、お土産を買いにすぐ近くのロッテ百貨店に行く。ここは日本の百貨店と同じく店内は奇麗で、多くのブランドの店や免税店も入っている。私は地下の食料品売場で、韓国の清酒と焼酎、それに白菜のキムチを購入。白菜1個は多いから半分にして欲しかったが駄目とのこと。キムチはラップでぐるぐる巻きにしてくれて匂いはあまり気にならない。

(注:日本に持って帰ってくる頃には匂いが洩れてました:-)

チェックアウト時間ぎりぎりに、ホテルをチェックアウト。どのようにして空港に行くか迷ったものの、結局普通のタクシーを利用することに。ホテルの前には、黒い規範タクシーしかいなかったので、少し歩いて普通のタクシーを拾う。荷物がタクシーのトランクに入りきらなかったので少々狭い思いはしたものの、30分ほどで空港に到着。ぼったくられることもなく、メーターの表示通りの12,400ウォンを払って降りる。


金浦空港に着いたのは、フライトの2時間ちょっと前。UAのカウンターが開くのを待つ間に、すぐそばの銀行で空港利用料を払う。利用料は9,000ウォンなのだが、私は手持ちのウォンを使い切ってしまったのでドルで払おうとする。指示とおり8ドルで払うと1300ウォンのお釣りが。これだと、小銭があまってしまうじゃないか!

搭乗手続きの後は、行きと同じくUAでチェックインしたあとは、搭乗ゲートまで自由行動にするが、なぜか同じカフェテリアに集まってしまう。そうこうしている間に搭乗時間になり飛行機に乗り込む。

飛行機は何事もなく関空に到着、前の方の席なので、早く飛行機から降りることができるのがこれほど楽とは思ってなかった。降りた後は、私だけが荷物を機内に持ち込んでいたので、別れを告げた後、さっさと税関を抜けて家路につく。


とても短い旅だったものの、韓国の一面を見ることが出来て、人の活気が感じられとても良かった。是非、もう一度行きたい!


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Written by Yasushi@tierra.ne.jp.